婚約指輪の歴史はローマから

現代でも一般的に行なわれている婚約指輪を贈る儀式ですが、古くは古代ローマ時代から続いているものであるということをご存知でしょうか。約束に重きを置いていた古代ローマ人は、結婚自体よりもその誓約が重要な意味を持っていたようです。

当時は鉄の輪を婚約指輪に用いるのが一般的でしたが、鉄は強さを象徴することから、その女性がある男性のものになるという証となったと言われています。上流階級では金が使用されていましたが、これはいわば見せつけるためのものであり、家では鉄の輪に変えていたということです。のちにHONEYという文字の刻印や、薬指につける習慣、結婚指輪との区別などが条件に付け加えられました。

今もまだ一般的なこの婚約指輪の儀式は、昔も今もどれほど人が結婚というものを神聖視しているのかがわかります。結婚は生涯の中でとても大きな節目となりますので、古代から重んじられていた様式にのっとって、きちんと婚約の期間を経てから結婚したいという人も多いようです。

婚約指輪の日本での歴史

婚約指輪の始まりは古代ローマ時代と言われていますが、我が国日本でも大昔からその儀式が存在していたのでしょうか。

実は、日本で婚約指輪を渡す習慣ができたのは、鎖国の時代が終わり明治時代に入ってからと言われています。しかも、それは上流階級の一部の人たちだけで、一般的に広まったのは1970年代以降になってからです。戦後の日本は欧米に追いつこうとする一心でその文化を取り入れようとしてきましたが、結婚においても同じで、西洋化していくにつれて婚約指輪にも注目が集まるようになったようです。

決定的となったのは、あるCMが流れたことでしょう。給料3カ月分のダイヤモンドリングをエンゲージリングとして女性に贈るという内容のもので、情報に左右されやすい日本人はこれに食つきました。現在でもダイヤモンドの婚約指輪が一般的で、シェアの90%ほどを占めているようですが、最近はダイヤモンドでなくてもそれぞれのカップルのカタチに合った指輪が選ばれるケースが増えているようです。

婚約指輪を薬指にはめる理由

婚約指輪や結婚指輪を左手の薬指にはめるのは常識ですが、なぜ左手の薬指かということを気にしたことはあるでしょうか。

人間の指が持つ意味については、古代エジプトの言い伝えに由来します。古代エジプト時代では、左手の薬指は心臓につながっており、愛を宿す神聖な指であるという信仰がありました。それだけでなく、聖なる誓いという意味もあるため、愛を誓うという気持ちを込めて左手の薬指にはめられていたようです。

また、古代エジプトの象形文字で円は永遠を意味します。永遠に愛を誓うということで、リングを贈る習慣ができたと考えられているのです。人間の文明が始まった頃から、愛の誓いは重要なことだったのです。正式には、婚約指輪は結婚式の前日まで左手にはめ、当日だけ右手に移します。

式が終わってから、結婚指輪の上に婚約指輪を重ねるのが正しいはめかたです。
古代から大切に伝えられてきた伝統ですので、神聖な気持ちで婚約指輪をはめたいですね。

婚約指輪はいつまでつける

とてもきれいな婚約指輪は、プロポーズや結納などの場を演出し、女性を幸せな気分にします。多くはダイヤモンドのあしらわれたリングで、婚約指輪をつけている時期はいろんな人に自慢したくなるほど幸せの絶頂かもしれません。

しかし、結婚すると結婚指輪を旦那さんとペアでつけることとなります。では、せっかくもらったきれいな婚約指輪はいつまでつけていいのでしょう。結婚したあとは婚約指輪をつける機会がなく、タンスの肥やしになっているという人が多いようです。ところが、婚約指輪はいつまでつけるという期限は正確にはありません。もちろん結婚したら結婚指輪をつけることになりますが、その上から重ねてつけてもいいですし、特別な日に結婚指輪の代わりにつけてもいいでしょう。

パーティーや友人の結婚式などの際にも、活躍するようです。中には、タンスで眠ったままにするのは嫌ということで、ネックレスにして身につける人もいます。結婚を誓った証なので、人それぞれ大切にする方法があるようです。

最近の婚約指輪事情

婚約指輪を選ぶとき、気になるのは渡す時期と値段ではないでしょうか。婚約指輪は結納品のひとつと考えられているので、結納や顔合わせのときまでには用意していたいものです。

正式な場面でのお披露目として用意するものと考えておくといいでしょう。ところが、昔からプロポーズのときに婚約指輪を渡すのがセオリーです。愛を誓うときにプレゼントするのは、男性にとっても女性にとっても憧れる場面ではないでしょうか。

ロマンチックにプロポーズとともに婚約指輪を渡すのはとてもスマートですが、高い買い物であることやデザインを気に入ってくれるか不安に思う男性は、一緒に選ぶのもいいようですまた、ひと昔前は給料3カ月分が婚約指輪の相場と言われていましたが、最近は30~40万円くらいが相場のようです。

先の見えない不景気ですし、結婚するにはなにかとお金が必要ですから、指輪にそれほどお金をかけなくても気持ちで十分と考えている現実的な女性も多いのではないでしょうか。